Xemono.inc

日 / EN

NEEDY GIRL OVERDOSE

ディレクション、UIデザイン、プログラミング : とりいめぐみ アシスタントディレクター : おーむら アシスタントデザイナー : 庭石 この文を書いた人 : とりいめぐみ


「とりい、お前ゲームを作れ」 ちょうど1年半ぐらい前にプロデューサーの斉藤大地( @daichittaX )がそう言った。 私は長いことニュータウンでちょうちょを追いかけて暮らしていた。ゲーム作りは金がなかった頃にスプラ◯ゥーンの偽物を作った程度で、unityを学ぶところからスタートだったけれど、面白そうだったのでやることにした。


以下は弊社でやったことです

打ち合わせ、議事録作成、イメージボード作成(庭石さん)、画面設計、Figmaを使用してUIデザイン、Unityを使用しての実装、開発スケジュール作成、チャットルームの命名規則作成、事務所の提供、週1でのビルド作成、イベントスクリプト読み込みツールの作成、ローカライズ組み込み、Windose(命名)、EIKIさんに助けてもらいながらパフォーマンス・チューニング(まだ途中)、ゲーム内デート写真のロケハン、撮影(庭石さんと)、イベントスクリプト作成(おーむらさんと)、スタッフロール作成、Tシャツ作成、Steamはじめての人向け案内(庭石さんがコンビニに走ってプリペイドカードを買ってきた)、「迷ったらWin95がどう解決してるか確かめよう」「Win95……ソリッドでかっこよくね?」、わざわざ書くまでもないような細かいUIテキスト、ゲームシステム設計、ゲームシステム再設計、ゲームバランス調整、にゃるらさんにいんぼうろんとネットロア書いて!ってお願い、エンディングなど各イベントの画面演出(台本はにゃるらさんたちと考えた)、ゲーム内JINEスタンプの案だし(庭石さん)、特定の条件を満たすと現れる不穏な実写映像(これは完全に庭石さん)、ゲーム内に登場する投稿されたファンアートの回収まとめ(庭石さん)、Steamストアページのスクショ選び、実装、実装、実装、あとはここには書けない残らなかった仕事もたくさん!

初期のプロトタイプ

初期のプロトタイプ


この文を書くために開発期間を振り返っていると、なぜだかある漫画を思い出した。 私の通っていた中学で他に好きな人は居なかったけれど、私は『ドラゴンドライブ』という漫画が好きだった。 人間がドラゴンに乗って殴り合う漫画で、アニメも放映されたけど、私は断然漫画派で、出てくるドラゴンの中ではサンダーボルトが一番好きだった。 そこに出てくるドラゴンは大体人間の命令通りに動く戦闘マシンみたいだった中、サンダーボルトだけがときに主人の命令に背き、自分の意思で空を飛んでいたから。

『NEEDY GIRL OVERDOSE』はジャンル分けすれば美少女ゲームに入るのだろうけど、主人公のあめちゃんはゲームの登場人物とは思えない生々しさがある。かわいくて、すごくめんどくさくて、その上プレイヤーの命令に従うだけの女の子じゃない。愛してしまうのも当然のことだった。


開発のはじめ、まだどんなゲームになるかは誰も知らなかったような時、企画を持ってきたにゃるらさんが、まずあめちゃんのツイートを考えて持ってきた。

表アカでいい顔をして、裏垢で本音をぶちまけていて。

そのツイートを見た時、私はこの女の子は「いる」と思った。 そして、生まれたてのこのキャラのことを好きになってしまった。(多分チームの他のメンバーもそうだったんじゃないかな)

遊んだ人にもあめちゃんと超てんちゃんのことを好きになってもらいたかったし、好きになってもらうためにはどうすればいいかを考えた。幸いチームのみんなは最高なものを上げてきてくれたので、弊社ではその最高がうまいこと伝わるようにゲームの形を考えたり、実装したりでいい感じにしました。とにかく毎週何かが進んでいる状況を作れたので、それは良かったなと思います。

ゲーム制作は初めてでしたが良いチームのおかげで快く仕事ができました。 遊んでくれたみんなにも感謝を伝えたいし、まだ遊んでないみんなのためにもまだまだアプデはかけていく予定です。

ゲームはぜひ遊んでみてください。開発のためにめちゃくちゃ遊んでたけど今遊んでもまだ面白いので相当面白いんだと思います。 クレカなくても遊べます(このガイドの画像は庭石さんが作ってくれました)

嬉しいことにレビューは圧倒的に好評で、発売初週で全世界で10万本、2022/02/23現在で25万本売れています。

ゲーム公式サイト(Steam)はこちら