デザインスタジオクセモノ

Xemono Inc.

2024/03/27

私はワクワクさんに憧れている。ワクワクさんはEテレの「つくってあそぼ」で、相棒のゴロリと一緒に、トイレットペーパーの芯やセロハンテープや紙切れから、飛行機やカブトムシなどワクワクするものを作ってくれるおじさんだ。成長するにつれて憧れの対象は変化していくものだ。アンパンマン、ミュウツー、錬金術師、バンドマン……私はさまざまなものに憧れてきたけれど、その中でもワクワクさんは常にトップレベルのかっこよさだ。

先日、家にホワイトボードが欲しくなった。普通の白い板ならダイソーで買えるのだが、アルミの枠に囲われた光沢のある板が壁にへばりついていることを想像すると、部屋に緊張感が出ないかが心配だった。

世の中には透明のホワイトボードもある。検索すると、足がしっかり目のものがたくさん出てくる。しかし部屋のサイズは有限なので、ボードは壁にへばりついていて欲しい。そこで、気づいた。ホワイトボードとしてパッケージングされている必要はない。なんとかして透明の板を手に入れて、それにマーカーで書いたり消したりできるか試せばいい。

ダイソーでプラバンを買ってきて、壁に貼ると、結構良い。薄いし邪魔にもならない。描きやすくもあったけれど、書いた文字は二度と消えなかった。

色々な材質の板の切れ端を入手しては落書きをして、アクリルに辿り着いた。無印の額が最高だ。最初からかけるための穴も空いている。絵を挟んで使うものなので、一個買うだけで2枚のホワイトボードが手に入ってしまう。

この実験がうまく行った時、自分は自分の中でヒーローだった。少しはワクワクさんに近づけたと思う。

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