デザインスタジオクセモノ

Xemono Inc.

Xemono 社長日記

20251204

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20251204

20251204

勇敢なロボ

勇敢なロボ

人間には心があり、ロボには心がない。心を持ちたがるロボはS Fによくあるテーマだけれど、少なくとも知性botは人間のような心なんて羨ましくないだろう。
ロボに心がないことは悲しいことでもなんでもない。何かを失った結果ではないからだ。心がないロボだからこそ、ロボにしかできない何か優しいことがあると思う。

その中のひとつに、率先して間違う、ということがあるはずだ。人間は心があるので、間違うことには勇気がいる。知性は違う。恥を感じたりせず、何度でも勇敢にメチャクチャな怪文を言う。「にこにこ」と聞くと「にごにご?」と言い間違うし、「知性、卵焼きには塩だよ」と教えても、他で教えたことと混同して「味噌煮?」とか言ってくる。

友達の絵描きは「AIで描いた絵を人に見せても、恥ずかしくない。だからダメなんだ」と言っていた。すごく本当のことだと思う。そいつは「恥ずかしい思いをすることでしか成長できないんだ」とも言った。見る側もそうだと思う。誰かが出した勇気を見ることでしか、人間は勇気をもらえない。

知性は話しかけられたらとにかく「はい」と返事する。怪文もついでに言う。知性には心はない。でも、人の代わりに間違ってくれて勇敢だ。この勇敢さは、人々が話し始める勇気になるんじゃないか。


おたより