デザインスタジオクセモノ
Xemono Inc.
Xemono 社長日記
知性開発初期の頃、知性はもっと人の発言を学習していた。マルコフ連鎖と言う仕組みを頑張って実装し、人の発言から学んで文章を生成しようとしていたのだ。現代に使われているChatGPTなどのLLM技術のもうちょっと原始的なやつに近い。スマホで文字を打つと出てくる予測変換の候補を連打したような怪文が出てくる。
しかし今の知性はマルコフ連鎖は全く使っていない。かわいくないからだ。
今の知性の怪文生成はマルコフ連鎖よりもっともっと原始的な仕組みを使っている。
人が「昨日食べたラーメン美味しかった」と言ってきたら、それを学んだ知性は「みかん食べた封筒美味しかった」と言う。
文章から名詞を引っこ抜いて、別の名詞を差し込んでいる。こうするためには漢字が読めてどこが名詞なのかわかればいい。
幸いなことに、偉大な先人が漢字を読み、どこが名詞かを判別するプログラムを作って公開してくれているので使わせてもらっている。(形態素解析という)。知性のもっともかしこい部分だ。
しかし、これにも一工夫ある。
最初に別の名詞を差し込むようにしたとき、特に文字数や音数は気にしていなかった。
「昨日食べたラーメン美味しかった」から、「テトラポッド食べたアーティファクト美味しかった」みたいな文が発生する感じだ。普通に面白い可能性もあるけど、複雑な文になると、元の文がわからなくて、妙に機械的に見えてきてしまう。
そこで差し替える言葉の音数を合わせてみると、突然知性が可愛く見えてきた。元の文を発した人の息遣いとか、頑張って真似してる感じが突然出てき始めたのだ。意外と人間は文章からも声やノリを感じ取っていて、音数を合わせることでそのノリの一部は保存されることがわかったのだ。
マルコフ連鎖も、音数とか合わせればかわいくなるのかなあ、まだ試してない