デザインスタジオクセモノ
Xemono Inc.
Xemono 社長日記
知性botを普通に便利にしようとしていた頃もあった。
かつてのアップデート案で、会話の中で、自然と便利情報を教えてくれたらすごく良いかもしれないね、というものがあった。
寒いとか暑いって言ったら、その時の天気と気温を教えてくれたら、とっても有用だ。そう思ってどう実現するか考えた。けれど、どう頑張ってもDiscordでは、発言した人が今どこにいるかはわからない。知性と遊ぶ人は日本語で遊ぶはずだから、とりあえず東京の天気を言うようにするか? とも思ったけど、東京以外にいる人は東京の天気なんて関係ない。毎回地名を言わないといけないのも不自然だし、その人の住所を最初に教えてもらったり、教えてもらった住所を律儀に覚えているのも、なんというか、知性らしくない。
どうせ関係ないなら、もっともっと関係ない場所の天気を言ってほしい。結局、知性の方を毎日移動させることにした。
今の知性は、毎日地球のどこかにいる。どこ?と聞くと、その居場所をたまにいう。暑いとか寒いって言うと、それを言った人の住所とかは完全に無視して、知性がいる場所の天気を言う。
ちなみに全サーバーで知性のいる場所は共通だ。知性が今日はペルーにいたとしたら、その日一瞬だけペルーのことを考える人が複数現れる。知性と遊ぶ人同士はサーバーが違えば交流はそんなにしないだろうけど、そういう感じで共鳴するのも面白いと思う。
天気を言ってくれるのは、最初に思ってた便利機能とは違うものにはなったけど、知性に地球を駆け回らせることができた。最初に思ってたことと違っても、それで面白かったりかわいかったら良しとする、そういう懐の広さを持ったまま知性の世界を広げられてるのは、かなり嬉しいことだ。